実行事例

2022.06.07

「生理の貧困」を考える。
みんなで
ジェンダー課題にリーチする。

GOAL

GOAL

1.3

TARGET

各国において最低限の基準を含む適切な社会保護制度及び対策を実施し、2030年までに貧困層及び脆弱層に対し十分な保護を達成する。

GOAL

GOAL

4.7

TARGET

2030年までに、持続可能な開発のための教育及び持続可能なライフスタイル、人権、男女の平等、平和及び非暴力的文化の推進、グローバル・シチズンシップ、文化多様性と文化の持続可能な開発への貢献の理解の教育を通して、全ての学習者が、持続可能な開発を促進するために必要な知識及び技能を習得できるようにする。

GOAL

GOAL

5.c

TARGET

ジェンダー平等の促進、並びに全ての女性及び女子のあらゆるレベルでの能力強化のための適正な政策及び拘束力のある法規を導入・強化する。

GOAL

GOAL

6.2

TARGET

2030年までに、全ての人々の、適切かつ平等な下水施設・衛生施設へのアクセスを達成し、野外での排泄をなくす。女性及び女児、並びに脆弱な立場にある人々のニーズに特に注意を払う。

GOAL

GOAL

11.3

TARGET

2030年までに、包摂的かつ持続可能な都市化を促進し、全ての国々の参加型、包摂的かつ持続可能な人間居住計画・管理の能力を強化する。

01

"タブー"から
知るべき時代へ。

定期的に女性の身体に起こる月経やPMS。
これらの生理現象を、男性はどれだけ理解しているでしょうか。

・女性の身体にどんな症状が起きるか
・生理中にしないほうがいいことはなにか
・生理用品の調達にどれだけの金額を使っているか

ジェンダー課題のひとつとして、注目されつつある月経への理解。
最近では、メディアでも話題として取り上げられ、
若年層にも理解がしやすいマンガやカードゲームなどの
コンテンツも生まれています。

国際福祉開発学部の小國和子ゼミでは、ゼミ活動のテーマとして
積極的に取り上げ、「月経衛生対処」や
日本における「生理の貧困」※、ジェンダーの課題解決を目指しています。

※生理の貧困・・・
 生理用品の利用ができないこと、状況。
 その背景には、経済的な理由だけでなく、
 心理的な問題や周囲の理解不足など
 様々な要因があるとされている。
 
※生理の貧困を巡る対応・・・
 開発途上国だけではなく、先進国においても
 大きな課題として取り上げられ、
 欧米諸国のなかには、関連用品の税撤廃や
 支給・配布の動きが出てきている。
 日本国内でも、支援のあり方や正しい知識理解の普及等、
 議論が活発化している。
 
実行事例

02

男子学生、
生理用品を買う。

半数以上を男子学生が占める小國ゼミナール。(2021年度)
女子学生だけでなく、多くの男子学生も一緒になって
「生理を語ろうプロジェクト」を展開しています。

活動のなかで行なわれたフィールドワークでは、
男子学生が、スーパーマーケットや薬局、100円ショップを訪れ、
生理用品の値段や種類を調査し、購入もしました。

フィールドワークを通して、男子学生は
普段女性が背負っている
身体的・心理的・金銭的な「生理の貧困」を体感しました。
実行事例

03

配布を通した
意識調査。

2021年度後期から保健室利用者や
生協における生理用品の売上、キャンパス通学者数等の
ヒアリング調査を各所に行ない、求められる数量や種類を
想定した上で、東海キャンパスの女性用トイレにおける
ナプキン無料配布を実施しました。

トイレブースや洗面所に複数種類のナプキンを
ボックスに入れて設置し、ナプキンの取得時に
設置場所や種類などの項目を含む
アンケート調査に答えてもらう仕組みです。

配布とアンケート調査は、約2か月の設置期間で
400個以上の取得が見られ
相当数のアンケート回答が得られました。
実行事例

04

調査から見えた
女性が抱える
行動の制約や心理負担。

アンケート調査やフィールドワークを行なった後、
ゼミ内でグループを形成し、分担して報告書を作成しました。

配布・アンケートから見られたことは、
多くの設置ニーズがあり、
その理由は、経済的な負担を解消するためというよりも、
予想外の使用による手持ちの不足や
突然の生理への対応という理由が多くを占めました。

アンケートの自由記述では、
・1日中、キャンパスに滞在するとき安心できる
・立て続けにある授業の合間に買いに行く時間がない
・コンビニ等で買うことが恥ずかしい(特定の場所で購入したい)
・設置場所は、共有エリアである洗面スペースよりも個室ブースに欲しい
という意見が寄せられ、生理を起因とする
行動の制約や心理的負担が見てとれる結果になりました。
実行事例

05

外国人学生にも共有。
取組みは進む。

この取組みについては、
インドネシア・ハサヌディン大学の学生との
オンライン交流のなかで共有され、
真剣に聞き入る様子が見られました。

また、取組みの進捗については、ゼミ生が運営する
インスタグラム(@oguninnoheya)で発信されており、
関心を寄せる方との意見交換もなされています。

このプロジェクトは、2022年度も継続される予定で、
新たなメンバーとともに、男子学生への啓発や
ゴール設定の刷新がなされます。

※この記事は男性記者が執筆しています。
実行事例
Scroll Scroll
Nihon Fukushi University
SDGs Special Site