GOAL
3.4
TARGET
2030年までに、非感染性疾患による死亡率を、予防や治療を通じて3分の1減少させ、精神保健及び福祉を促進する。
GOAL
4.7
TARGET
2030年までに、持続可能な開発のための教育及び持続可能なライフスタイル、人権、男女の平等、平和及び非暴力的文化の推進、グローバル・シチズンシップ、文化多様性と文化の持続可能な開発への貢献の理解の教育を通して、全ての学習者が、持続可能な開発を促進するために必要な知識及び技能を習得できるようにする。
GOAL
10.2
TARGET
2030年までに、年齢、性別、障害、人種、民族、出自、宗教、あるいは経済的地位その他の状況に関わりなく、全ての人々の能力強化及び社会的、経済的及び政治的な包含を促進する。
01
認知症「理解」の普及と
絵本「そばにいるよ」
2020年時点で600万人以上が発症し、
65歳以上の約6人に1人が抱えるといわれている認知症。
当事者として、支援者として身近なものになりつつある
認知症への理解を広める取組を
社会福祉学部 斉藤雅茂准教授と学生が2年次のゼミ
「認知症啓発プロジェクト」を通して進めてきました。
そのなかで生まれた絵本「そばにいるよ」は、
小さな子でも認知症への理解を深め、
寄り添いの大切さを感じることができる工夫がなされています。
プロジェクトメンバーは
開発した絵本を知多半島内の小学校・児童館へ寄贈するため、
現在、クラウドファンディングに挑戦しています。
今回はメンバーを代表して学生3名にお話を伺いました。
65歳以上の約6人に1人が抱えるといわれている認知症。
当事者として、支援者として身近なものになりつつある
認知症への理解を広める取組を
社会福祉学部 斉藤雅茂准教授と学生が2年次のゼミ
「認知症啓発プロジェクト」を通して進めてきました。
そのなかで生まれた絵本「そばにいるよ」は、
小さな子でも認知症への理解を深め、
寄り添いの大切さを感じることができる工夫がなされています。
プロジェクトメンバーは
開発した絵本を知多半島内の小学校・児童館へ寄贈するため、
現在、クラウドファンディングに挑戦しています。
今回はメンバーを代表して学生3名にお話を伺いました。
02
これまで深めてきた
学びと発信
学生インタビュー
(左:庄山雄貴さん、中:佐伯なつさん、右:佐藤亜美佳さん)
●こんにちは。
今回は認知症啓発プロジェクトで開発された絵本
「そばにいるよ」についてお話をうかがいます。
よろしくお願いします。
3名:よろしくお願いします。
●まず、プロジェクトメンバーの皆さんは
どのように認知症に対する理解を深めてきたのでしょうか。
庄山:私たちは「認知症啓発プロジェクト」という
2年次のゼミ活動(斉藤雅茂ゼミ)のなかで、
まず認知症に関する基礎知識について学習しました。
その後、実際に地域密着型の通所介護事業をされている方から
認知症の方に対する接し方や対応についてお話を伺いました。
知識を深めること、現場の実情はどうなっているのか、
その両面から学びと研究を深めてきました。
佐藤:このプロジェクト自体は、2012年からはじまっていて
私の知っている先輩も参加していたことがあります。
(左:庄山雄貴さん、中:佐伯なつさん、右:佐藤亜美佳さん)
●こんにちは。
今回は認知症啓発プロジェクトで開発された絵本
「そばにいるよ」についてお話をうかがいます。
よろしくお願いします。
3名:よろしくお願いします。
●まず、プロジェクトメンバーの皆さんは
どのように認知症に対する理解を深めてきたのでしょうか。
庄山:私たちは「認知症啓発プロジェクト」という
2年次のゼミ活動(斉藤雅茂ゼミ)のなかで、
まず認知症に関する基礎知識について学習しました。
その後、実際に地域密着型の通所介護事業をされている方から
認知症の方に対する接し方や対応についてお話を伺いました。
知識を深めること、現場の実情はどうなっているのか、
その両面から学びと研究を深めてきました。
佐藤:このプロジェクト自体は、2012年からはじまっていて
私の知っている先輩も参加していたことがあります。
03
「啓発」を前提にした
学びのなかで
分かったコト
●プロジェクトを通して多くの学びや気づきがあったと思いますが、
難しいと感じたこと、知ってもらいたいことはありましたか。
佐伯:認知症に対する関心をもともと持っていて、一定の知識がありました。
しかし今回の目標である「多くの人に知識を伝えること」を前提にした時に
なにから知ってもらうか、どういう切り口で知ってもらうかを
意識しながら受講することは、少し難しいけれど新鮮なことでした。
結果、ひとつの知識に対しても複数の角度から見る、考えることが出来たと思います。
庄山:私も認知症に対する関心を持っていて、
地域課題にもなっているものだと感じていました。
今回の講義で、認知症を支援する目印「オレンジリング」を知りました。
ヘルプマークやマタニティマークのように配慮希望者側ではなく、
支援者側が身に着けるもので「支援連携」のしるしでもあります。
この取組を多くの人に知ってもらい、支えるつながりが広がれば、
専門職の枠を越えた地域で支える基盤になるのではないかと思います。
難しいと感じたこと、知ってもらいたいことはありましたか。
佐伯:認知症に対する関心をもともと持っていて、一定の知識がありました。
しかし今回の目標である「多くの人に知識を伝えること」を前提にした時に
なにから知ってもらうか、どういう切り口で知ってもらうかを
意識しながら受講することは、少し難しいけれど新鮮なことでした。
結果、ひとつの知識に対しても複数の角度から見る、考えることが出来たと思います。
庄山:私も認知症に対する関心を持っていて、
地域課題にもなっているものだと感じていました。
今回の講義で、認知症を支援する目印「オレンジリング」を知りました。
ヘルプマークやマタニティマークのように配慮希望者側ではなく、
支援者側が身に着けるもので「支援連携」のしるしでもあります。
この取組を多くの人に知ってもらい、支えるつながりが広がれば、
専門職の枠を越えた地域で支える基盤になるのではないかと思います。
04
絵本制作の
舞台裏
●学びの発信として、これまでに認知症啓発のカルタや
ゲームアプリを開発してきたと聞きました。
今回「絵本」を発信手段として選んだ理由はなにかありますか。
佐藤 :子どもたちに親しみやすいものというところで検討を進め、
「自ら興味をもって手に取れる媒体を」ということで絵本を選びました。
自身の知識を深めてもらうことはもちろん、
子どもたちが発信者として各家庭で「認知症理解」のきっかけを
つくってくれるのではないかという期待もあります。
大人同士の会話にはない説得力を子どもたちは持っていると思います。
●絵本の作成は、どのような流れで進めてきたのでしょうか。
チームでの役割や大まかなスケジュールを教えてください。
佐藤:4月から約2か月の知識習得を経て
6月から8月の2か月間でストーリーの大枠を決定しました。
夏季休暇期間に集中して、作画や構成に取り掛かり
調整を施して完成しました。11月頃だったかと思います。
庄山:前後期のゼミ活動期間=プロジェクト期間だったので、
限られた時間のなかで集中した活動となりました。
企画・開発の打合せもオンラインで行なったりと
大変でしたが、貴重な経験になったと思います。
ゲームアプリを開発してきたと聞きました。
今回「絵本」を発信手段として選んだ理由はなにかありますか。
佐藤 :子どもたちに親しみやすいものというところで検討を進め、
「自ら興味をもって手に取れる媒体を」ということで絵本を選びました。
自身の知識を深めてもらうことはもちろん、
子どもたちが発信者として各家庭で「認知症理解」のきっかけを
つくってくれるのではないかという期待もあります。
大人同士の会話にはない説得力を子どもたちは持っていると思います。
●絵本の作成は、どのような流れで進めてきたのでしょうか。
チームでの役割や大まかなスケジュールを教えてください。
佐藤:4月から約2か月の知識習得を経て
6月から8月の2か月間でストーリーの大枠を決定しました。
夏季休暇期間に集中して、作画や構成に取り掛かり
調整を施して完成しました。11月頃だったかと思います。
庄山:前後期のゼミ活動期間=プロジェクト期間だったので、
限られた時間のなかで集中した活動となりました。
企画・開発の打合せもオンラインで行なったりと
大変でしたが、貴重な経験になったと思います。
05
絵本の世界に
込められた想い
●認知症を幼児世代、小学生世代に伝えることは難しく、
工夫が必要かと思います。
絵本を作成するにあたって、気をつけた点やこだわった点はありますか。
佐藤:登場キャラクターをあえて動物にすることで、
他の絵本や童話に近く、親しみを持ってもらえるようにしました。
柔和なタッチで描いたのも優しい印象に仕上げるためです。
ストーリーについては、食事やお片づけなど日常生活をベースにしており、
子どもたち自身の普段の生活と重ね合わせて読んでもらえるように設定しました。
●絵本を読んだ子どもたち自身に期待することはありますか。
佐藤:このストーリーではライオンのおじいちゃんと
それを支える動物たちが登場します。
動物界では強い存在であるライオンが弱い立場になったときに
まわりの動物たちが支える姿や、ライオンが支えてくれる動物たちに対して、
心から感謝をしたり、危ないことはしなくていいよと配慮・心配する姿にも
目を向け、感じてもらえると嬉しいです。
佐伯:認知症というだけで人格や個性をひとつにはめ込むのではなく、
その人が持つ人間性、特に良いところに目を向けてほしいなと思います。
認知症に留まらず、差別のないフラットな繋がりを築いてほしいと思っていて
人間関係を構築していく最初段階である子どもたちの土台になれば嬉しいです。
工夫が必要かと思います。
絵本を作成するにあたって、気をつけた点やこだわった点はありますか。
佐藤:登場キャラクターをあえて動物にすることで、
他の絵本や童話に近く、親しみを持ってもらえるようにしました。
柔和なタッチで描いたのも優しい印象に仕上げるためです。
ストーリーについては、食事やお片づけなど日常生活をベースにしており、
子どもたち自身の普段の生活と重ね合わせて読んでもらえるように設定しました。
●絵本を読んだ子どもたち自身に期待することはありますか。
佐藤:このストーリーではライオンのおじいちゃんと
それを支える動物たちが登場します。
動物界では強い存在であるライオンが弱い立場になったときに
まわりの動物たちが支える姿や、ライオンが支えてくれる動物たちに対して、
心から感謝をしたり、危ないことはしなくていいよと配慮・心配する姿にも
目を向け、感じてもらえると嬉しいです。
佐伯:認知症というだけで人格や個性をひとつにはめ込むのではなく、
その人が持つ人間性、特に良いところに目を向けてほしいなと思います。
認知症に留まらず、差別のないフラットな繋がりを築いてほしいと思っていて
人間関係を構築していく最初段階である子どもたちの土台になれば嬉しいです。
06
おしらせ
ここまでお読みいただきありがとうございました。
後編はクラウドファンディングへの挑戦と
メンバーそれぞれの描く将来についてまとめています。
近日公開致しますので、ぜひご覧ください。
【終了:多くのご支援ありがとうございました!】
絵本「そばにいるよ」のクラウドファンディングは
8月19日(木)まで実施されています。
下記リンクからご覧いただき、
ご理解とお力添えをいただければ幸いです。
=追加情報=
・スターバックスコーヒー東浦中ドオリ店にて
絵本サンプルの展示が決定しました!
お立ち寄りの際には、ぜひご覧ください。
(2021年7月中旬から期間限定)
・福祉新聞に掲載されました!(2021年6月21日付4面)
・WEBメディア「@Press」に掲載されました!※(2021年6月23日)
※下記リンクからご覧いただけます
・NHK名古屋「東海ニュース」で紹介されました!※(2021年7月11日放送)