実行事例

2021.06.15

うつ、認知症、要介護、孤独死・・
「社会的孤立」からはじまる
様々なリスクを考える。

GOAL

GOAL

1.3

TARGET

各国において最低限の基準を含む適切な社会保護制度及び対策を実施し、2030年までに貧困層及び脆弱層に対し十分な保護を達成する。

GOAL

GOAL

3.4

TARGET

2030年までに、非感染性疾患による死亡率を、予防や治療を通じて3分の1減少させ、精神保健及び福祉を促進する。

GOAL

GOAL

11.3

TARGET

2030年までに、包摂的かつ持続可能な都市化を促進し、全ての国々の参加型、包摂的かつ持続可能な人間居住計画・管理の能力を強化する。

参考文献等:Differences in cumulative long-term care costs by community activities and employment: A prospective follow-up study of older Japanese adults The International Journal of Environmental Research and Public Health (斉藤雅茂他)、Watching sports and depressive symptoms among older adults: A cross-sectional study from the JAGES 2019 survey Scientific Reports (斉藤雅茂他)、 Examining the associations between oral health and social isolation: A cross-national comparative study between Japan and England Social Science & Medicine(斉藤雅茂他)、同居以外の他者との交流が「週1回未満」の状態からが健康リスクになる可能性あり(JAGES(日本老年学的評価研究)プロジェクト)

01

社会問題となっている
高齢者の「孤立」

年々増加する高齢者の一人暮らし。

内閣府統計(平成28年)によると高齢者人口に占める
独居割合は男性1割強、女性2割強とされており、
その割合は今後も増加する見込みとなっています。

人間関係が確立され、身体能力の低下などにより、
行動や生活が制限されることの多い高齢者にとって
一人暮らしが社会的孤立を生み出しているケースは多く、
超高齢社会に突入した日本において
高齢者の社会的孤立は大きな課題となっています。
実行事例

02

社会的孤立がもたらす
大きなリスク。

「社会的孤立」はどんなリスクをもたらすのか。

孤立状態は、うつ症状を発生させ、
その後、要介護や認知症の発生リスクを大きく高めます。
最近では、孤独死との関係も報告されています。

社会福祉学部 斉藤雅茂准教授の研究調査によると、
(日本老年学的評価研究プロジェクト)
他者との交流(同居者除く)が週1回未満である場合、
毎日交流をする人と比べて、3割程度の要介護・認知症リスクを高め、
月1回未満の場合には、3割程度早期に死亡する可能性があるとしています。

社会的孤立に該当する高齢者は、医療サービスの定期利用率が低いという
レポートもあり、症状の深刻化につながっているという見方もできます。

他にも、悪徳商法や詐欺犯罪の標的になるなど、
社会的な側面においても危険性が指摘されています。
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03

社会的孤立が
生まれやすいのはナゼ。

社会的孤立を生む原因特性として
高齢者の多くが、配偶者や仕事関係の関わりを中心に
強い人間関係を築いていることが挙げられます。

配偶者との離別や死別、退職等で
強い関係を築いていた関係者を失うことで
孤立を招いている傾向が多くみられます。

一方で地域とのつながりの重要性が理解されながらも
実現しえていないことも原因のひとつとされています。

結果的に活動水準の低下を招き、閉じこもりに至るケースが多く、
寝たきりや要介護の状態になるほど虚弱する例が報告されています。
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04

支援側の
ココロエと
一体のチカラ

「社会的孤立」を解決するために、支援側はどうすればよいのか。

まず、仕組みや制度をつくる・まわす前提として
高齢者や、要配慮者への理解を周辺の人々が深めることが必要です。

斉藤雅茂准教授は、学生とともに
認知症発症者の生活と支援ニーズを広める内容を
幼児を含む全世代が理解できるよう配慮してコンテンツ化し、
地域を起点に広く展開をしてきました。


地域での仕組みづくりに関しては、
地域特性や、要支援者の状況、ニーズに応じた支援基盤の構築が必要であり、
負担を分散して継続した運用をするために
民間事業者サービスも活用しながら展開していくことが望まれます。

かつて民生委員が各家庭を訪問して行っていた安否確認や健康管理を
宅配業者や清掃業者が行う例が出てきていたり、
温浴施設事業者の無料送迎バスを活用して
高齢者の外出機会を促す取組が出始めています。

そのコーディネートを行政・地域が行っているケースもあり
行政・地域住民、民間事業者、教育・研究機関
それぞれの持つパワー、手段、情報などを合わせて
要支援者に寄り添いながら、サービスを検討・展開することが
支援ニーズの実現に近づけているといえます。

「社会的孤立」解決の積み重ねがもたらす効果は大きく、
健康的な生活を維持できる人口が増えれば
存続が難しいとされている医療保険や介護保険制度の維持、
ひっ迫する国家財政の改善にもつながるとされています。
実行事例

05

孤立を防ぐ
新・生活様式を。

新型コロナウイルス感染症の影響により、
直接の他者交流が難しい現在でも取り組めることがあります。

たとえば、スポーツ観戦。
テレビ中継の視聴であっても、抑うつ効果があるとされ
精神面の健康維持につながるとされています。

他にも口腔環境を清潔に保ち、よく笑うこと。
口腔環境を清潔に維持することは食べることや笑うことにつながり、
他者交流の行動数にも相関があるとされています。

最近では、高齢者の間でもオンラインツールでの交流や
コミュニティ形成が広まっており、導入に関する支援も進んでいます。

一人暮らしで外に出づらい状況にあっても
コミュニティーとのつながりを意識した生活様式・習慣を取り入れること、
家族や地域関係者はその支援をしていくことで
社会的孤立を防ぐ、あるいは減らしていくことができるのです。
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