実行事例

2021.02.05

災害の時に、頼りにできる!
知多半島で進む潜在看護師の
スキル支援とネットワークづくり

GOAL

GOAL

11.b

TARGET

2020年までに、包含、資源効率、気候変動の緩和と適応、災害に対する強靭さ(レジリエンス)を目指す総合的政策及び計画を導入・実施した都市及び人間居住地の件数を大幅に増加させ、仙台防災枠組2015-2030に沿って、あらゆるレベルでの総合的な災害リスク管理の策定と実施を行う。

GOAL

GOAL

13.1

TARGET

気候変動に具体的な対策をすべての国々において、気候変動に起因する危険や自然災害に対するレジリエンスおよび適応力を強化する。

協働機関:日本福祉大学、半田市、常滑市、東海市、大府市、知多市、阿久比町、東浦町、南知多町、美浜町、武豊町、厚生労働省(令和2年度)
※令和元年度の協働自治体は、半田市、常滑市、東海市、知多市、南知多町、美浜町、武豊町の4市3町

01

潜在看護師の力を、減災の力に。

潜在看護師とは、子育てや介護といったライフステージの変化に伴い、看護師(保健師・助産師)の資格やキャリアを持ちながらも現職の看護師として働いていない看護師のこと。その数は全国で71万人(2012年厚生労働省調査)です。一方、2012年時点での看護職就業数は153万人と、看護師資格を持つ人のうち、潜在看護師率は約30%にものぼります。

東日本大震災の経験から、大規模災害時には行政が直ちに駆けつけて救助や支援を行う「公助」に限界があり、地域コミュニティやNPOなどによる「共助」が減災とその後の復興期までを支える大きな力となることが広く認識されました。人々の健康を守るために必要な看護知識を持ちながら、地域住民と行動を共にできる潜在看護師が発災直後からその力を発揮できれば、災害による健康障害の発生を抑制し、減災に大きな役割を果たすことが期待できます。
実行事例

02

研修プログラムを、全国に先駆けて実施。

潜在看護師の力を災害時に活用するために、医師・保健師・看護師・災害ソーシャルワーク専門家で構成する研究チームを平成27年に発足し、潜在看護師を対象とした災害救護支援ナース (DiRAN:disaster relief assistance nurse)プログラム試案を作成しました。

全国に先駆けて日本福祉大学が主催し、知多半島の5市5町(半田市・常滑市・東海市・大府市・知多市・阿久比町・東浦町・南知多町・美浜町・武豊町)が共催。厚生労働省老人保健健康増進等事業の補助金を受けながら、災害時の応急救護や避難所の衛生管理などの全3回(ベーシックコース)の研修を実施しました(第1回:災害時に看護職としてできること/第2回:災害時の応急救護実技実習/第3回:避難所対応)。

ベーシックコースを受講後はアドバンスコースも用意されており、避難所シミュレーション演習や新型コロナ感染症予防総論、避難所における感染症予防各論など、最新の環境変化に対応できるようアップデートされた講座を受講できます。
実行事例

03

減災につながる先進的な取り組みを、さらに広く。

令和元年度は、知多半島の4市3町で開催し、看護師資格を有する203名が参加、うち、「看護の仕事をしていない」と回答した潜在看護師76名が受講しています。同時に、災害時の協力についての意向調査を行うことで、いままで見えてこなかった地域住民の潜在力を引き出し、災害時により適切な対応ができるレジリエントなまちづくりへとつなげていきます。令和2年度は、知多半島5市5町へと取り組みを拡大。全国の自治体へも十分展開可能な手ごたえを得ており、減災施策をリードする先進モデルとして期待されています。
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